奄美の自然栽培サトウキビ

奄美大島で自然栽培の黒糖を作っていらっしゃる叶さんをを訪ねました。

叶さんはサトウキビを育て、収穫し、加工までされていらっしゃいます。
KURAでもお取り扱いさせていただいているとってもおいしい黒砂糖。
毎週お買い物に来てくださる、自称「食いしん坊」のおじさまが、
その方はKURAを自然栽培のものを扱っているお店だから、というわけではなく、
美味しいものがあるお店だと思ってくれていて(←すごくうれしい!)、
ご来店の度に先週のあれはこんな風にしたら美味しかったよ!なんて話で盛り上がります。
「この黒糖はうんまいねー。これを食後にパクッとね。もう十分なんだよ。最高だよ。」と
その方は目をキラキラさせて言っていました。

そんなとっても美味しい黒糖を作ってくだっている叶さんにお会いしたかったのは、
このグルメなおじさまの熱い感動をお伝えしたかったのも大きな理由だったかな。
なんて思います。

サトウキビの収穫は時期は・・・実はさまざまです。なんと!作付けしてから収穫は
一年半くらいかかります。畑ごとに時期をずらして育てているそうです。こちらは昨年9月に作付けし、
そろそろ収穫です。一年を超えての収穫とは、一年を超えて育むこと、見守ることなんですよね。
そのスケールに圧倒されました。


サトウキビは肥料がなくては育たない、無理だと一般的に言われています。
いや、たいてのどんな作物でもそう言われています。
実際、無肥料無農薬でサトウキビを育てている方は、ここ奄美でも
叶さん以外にいらっしゃいません。

「なんで無農薬無肥料でサトウキビができるのですか」
と、わたしは尋ねました。
すると叶さんは、笑顔で即答。
「できると思っているから。
できると信じているんだよね。だからやろうと思ったんだ。」
わたしはこの叶さんの言葉がうれしくてうれしくて、
太陽みたいな叶さん笑顔に照らされて、
この時のわたしの顔もすっごく笑顔になっていたと思います。


サトウキビの作付けは、成長したサトウキビの2節くらいをそのまま土に植えます。
節のすぐ上にあるイボみたいなところから芽が出るんですって!
竹のようですね。


実はいま、奄美大島のとある黒糖の会社が、
無肥料無農薬サトウキビ作りにチャレンジしはじめ、
叶さんは毎月指導にいかれています。
自分が苦労して得た技術を、大きい会社に教えちゃうなんて、
ばかだね~と言われることもあるそうです。
「でも僕は、こうやって広まるのが嬉しいんだよね。奇跡でもなんでもないんだから。」
こんなお話もやっぱり笑顔でした。


粉糖。黒糖の塊をただ細かくするだけではなく、撹拌して、空気を含ませて
ふっくらふわっと仕上げます。
さらっとした口溶け。水のような喉越し。
もちろん砂糖だから甘いです。でも、なんでしょう、このさらりとした上品な感覚。素晴らしい砂糖です。



そんな奄美の太陽に育まれた黒糖をお取り扱いさせていただけることに
改めて幸せを感じています。ご紹介してくださった奄美料理研究家の田町まさよさん、
ナチュラル・ハーモニーさん、ありがとうございます。


サトウキビを絞る機械。汁は煮詰めて砂糖に。カスは畑に戻します。


日々いただいている砂糖、素材の美味しさをぐんと引き立たせてくれる砂糖、
叶さんの畑を見せていただいて、とても身近な調味料なのに、
知らないことばかりで驚きの連続でした。

  

畑から畑への道中に自然栽培のポンカンを収穫。喉が渇いたらポンカンを食べて、
次の畑へ。
ドラゴンフルーツもありましたよ!両手をショッキングピンクにして頬張りました。
収穫したての生温いフルーツは太陽の味、が、するんです。


このお砂糖は奄美の自然と叶さんと、
そしてサトウキビが育んだ
いのちの恵みそのものだと感じました。

できたての黒砂糖が間もなく届きます。どうぞお試しくださいね。

出仙美秋


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