自然の法則の一つに

立秋を過ぎ、少しずつ秋の気配を感じる頃、みなさまいかがお過ごしでしょうか。陽が沈むのも早まり、ふと感じる涼しい風、トンボを目にし、暑さのピークもそろそろ終わりねとほっとしつつも、きびしい残暑にさびしさ感じるお盆前のモードです。

40年前の昔の話ですが、夏休みの日記に毎日の天気と気温を書き込む欄があり、8月のうちに数日ある30度超えるような日は特別に暑い日で、その日の夜は冷房を入れなければ眠れなかったと記憶しています。時を経て、年々の気温上昇で40度近くの日も多くなりましたが、同じ前橋に住んでいても夜は冷房なしでも眠れるようになっています。人間も自然の一部、適応能力が年々増しているのかわかりませんが、暮らし方や住まいの工夫も大きいようです。とりわけ今年、痛感したことに風の通り道を住居空間につくってあげることの大切さ。我が家は、東西の窓を開けるともともと風はよく通るのですが、数年前に隣接する東隣の家が撤去したこと、そのまた東隣のお宅が木の枝を切ったことで数百メートル東方にある森がよく見えるようになり、そこからの風がスムーズに抜けるようになったのです。室内の空間で調湿を調整する方法については、漆喰の壁やヘンプや自然栽培綿のカーテンの有用性はこれまでの実験で好結果が出ていましたが隣接する家や木や、屋外の環境も関連しているということも知りました。

空気と水の流れを滞りなくすること。自然栽培農家さんが農地でよく言われますが、それを聞くたびそうそう身体もそうだよねと思い、身体だけでなく住まいも同じ。街も地域も、自然の一部なのだから同じ。先ほど、ちょうど銀行の方とお話をしましたが、きっと経済も同様なのだろうと、滞りなく循環させていくことが人々の暮らしは健全になるのではないかな〜と、私の単純な思考は関連づけるのでした。

お盆期間もサンデールームは通常営業です。農産物の生産と食す人のマッチングもきっと自然な営みゆえ、無理強いすることもできませんが、私自身は自然栽培以外はもうあまり口にするのもなあ〜、食べたくないな〜という心の声に従い、もっともっと食べる人、料理する人、生産者が増えてほしいとの止まない願いをこれからの人生でどうやって叶えていくかが目下の楽しみであり、いつだって大きな課題です。今年の6月から、長いことお客さまで食べていてくださった方のご商売するお店で野菜販売が始まりました。ブルーベリーや玉ねぎ、じゃがいもなど数種の農産物を扱っていただき、サンデールームには足を運べないという方々に自然栽培をお届けができるようになり大変うれしく、小さな変化ですが自然栽培の普及の未来は明るい兆しと思っています。みなさまのご来店をお待ちしております。