変化の時代と言いますが

ちょっと不思議な台風。長雨と警戒予報で計画がとりやめになったり、そうでもなかったり。被害の大きい地域のみなさんにはお悔やみをもうしあげます。予報をあてにするよりも各自で危機管理しないとならない、まあ当然と言えば当然なことですが、今回の台風の動きの不思議さは私なりに考させられる、何らかの示唆を感じていました。

同時に季節は急に秋めいてきて、この夏、人と顔を合わせるたび挨拶がわりの「暑いですね」が「秋ですねえ」となり、1日のうち秋を感じる瞬間も日に日に多くなりました。四季がなくなったとも言われる昨今ですから、小さな秋を見つけると以前よりぐんと心豊かになる、そんな季節の移り変わりです。

出汁をきかせた料理を美味しいと感じるようにもなりました。旬は本当に短かった〜と名残の夏野菜を惜しんだり。毎日の食事を調えることや保存食作りに追われることは、たわいもないことと思えばそれまでだし、めんどうだから手をつけないで出来合いのもので済ますこともできる便利な時代です。家事というのは、取り立て派手なイベントではありませんが、小さな秋を見つけるように、豊かな瞬間をとらえる、もっと言うと「今を生きる」手段として、毎日の食事を調えることに今こそ重きを置くことが大切ではないかと感じています。食べるのは一瞬ですが、食材選びから料理が食卓に並ぶまで、なかなかの時間を要します。田畑や土やタネにまで思いを馳せたら、それはそれはまた荘厳な食卓となりえます。それを、豊かに思うか、めんどうなこととするか。ルーティーンだとしたら、お気に入りのルーティーンワークに格上げできたら、家事を忙しいこと(心をなくす作業)とはなりません。

きっと家事だけでなく、外へ出てのお仕事でも同じことでしょう。そんなのきれいごとだよと言われそうですが、実際にまあよく言われますがもし関心持ってもらえたらここからもぜひ読んでみていただきたいです。

仕事や家事で忙しい毎日、今まで正解と信じてきたものがどうやらそうでもないという情報が溢れ見通しがない時代に、考えることもいっぱいあって頭の中が一番忙しい。物質よりも精神を重んじる時代への移行期間に、信じていたものが破壊されたらどうしたって不安を感じるものだし、抵抗したくもなるものです。そして、余計に困難を経験することにもなったり。でもそれもまた仕方ないことなのだと思います。でも、抵抗することに躍起にならず、無理に時代に合わせて新しいことをしようと自分を変えようとしたり、頑張ったりするよりも、私の提案は・・・

こんな時こそ、今までと変わらない普遍的な大切にしてきたことをより一層大切にするのです。本当の自分にたちかえって、感じること、誰かの意見に左右されずに自分を信じること。頑なになるのとは違って、こだわりとも違う。大切にしていることです。朝起きて、何を口に入れようか?お水、お茶、コーヒー、牛乳の人もいるかもしれません。どのグラスにする?カップにする?丁寧に、ていねいに。変化のスピードに合わせていくには、自分の内側だけでもゆっくりした時間の流れを意識的につくることが大切です。昨日美味しいと感じたコーヒーを今日は今ひとつと感じる、たったそれだけ。変化を捉える一歩です。

サンデールームの食材店はいつでも同じ食材が手に入ることはありません。お客さまにとっては不便かもしれませんが、自然のありのままを感じていただけるひとつのお店としてご利用いただけたらうれしいです。いつも、ありがとうございます!