秋分の日

日中は夏が戻ってきたかのような強い日差しの日、サロンはキッチンで、MADOIさんの料理教室でした。お米と野菜と調味料は1階で販売しているものを使用、参加者は教室の終了後に家でつくりたい料理があればレシピを見ながらお買い物をして帰ることができる。キッチンをお貸しする初の試み、なかなかよろしかったのではないでしょうか。

以前、カフェで食事を出しているだけでは「おいしかった」で終わってしまうのがどうにももどかしく料理教室をしました。でも教室だけでは食材を調達できる場所がないから食材店を開くことにもなりました。9年かけてつくってきた食材店がキッチンをお貸しすることでまた違った生かされ方が一つ増えたようなきもちになり、きもちもかろやかな秋分の日となりました。

夕方5時からは今年一年の定例のようにもなっている亥士さんの神楽演奏でした。初めて演奏を聴いた時はなかかなりの衝撃で、いったいあれは何だったんだろう?という記憶が残ってからの数年後、亥士さんが食事に来てくださったり、イベントでお会いしたりしたのが数年前から時々サロンで演奏していただくようになり、今年は節目ごとの神楽演奏。あの衝撃がわたしにはどこか日常に近くなってきている節もあり、昨日の演奏では音のバイブレーションを浴びながらリラックスしてふつうに料理をしていることに自分でも驚きました。神楽太鼓の皮面をトランポリンにして、バチに叩かれる振動でピチピチ跳びはねてるような気分になったり、ドラの音ではいつものように宇宙に行ったらこんな感じだろうな〜、生まれる前はこんなところにいたことあるかも!って想像したり。特に今回はプクという韓国の太鼓のバイブスが響いたなあー。初めの音からハッと目覚めて、ひきよせられていくのを感じました。動画で亥士さんの説明ではプクは雲をうまれることを表現すると言われていますが月を意味し、韓国の伝統音楽ではこのような打楽器で天地や宇宙を表現しているのだそうです。伝統的な農楽のリズムを今回の秋分の神楽で感じたのが、わたしのなかでは自然栽培の食材を料理し食べることリンクする会となりました。

演奏を終え、振る舞いのおはぎと一緒にお出しした獅子唐が好評だったのがうれしかったです。お彼岸だから儀式的に作ると決めてつくったおはぎよりも人気だった獅子唐の炒め煮。ふふふ・・・これがわたしがみなさんに伝えたい「おいしさ」なのです。今ここにあるもの。やったあ!な気分です。「次は冬至だね」って定例とはいえ、なんかちょっと修行のような今年の神楽演奏会。みなさんお一人お一人の、心と身体に響くものとなると思いますのでぜひご予定しておいてくださいね。古くからある自然物でつくられた楽器が奏でる音は宇宙の根源のバイブレーションに近いのだそうです。そんなことを聴くと、トリップしすぎてしまうのが心配なわたしは、地に足をつけみなさんそれぞれがそれぞれの持ち場で活躍できますよう、演奏後の一口食すものをご用意しようと思います。

神楽の説明ではありませんが、亥士さんのこの動画おすすめ。こどものころ、NHKの教育テレビを見て好奇心をそそられたあの感じを思い出す。この中から毎回いくつかをピックアップしての演奏となりますので、冬至の日の定例会、よろしくお願いいたします。