師走な気分

さて11月。「2023年という年は11月でひとくぎり、12月はないと思って過ごすといいよ」と誰かに言われたのが印象に残っています。よくあることですが、意味はわからなくても、頭での理解をしようとしても私には理解ができない、心に留まるメッセージのようなもの。それが今、ちょっとわかりかけ、12月からガラリと変わるその前に気になることは、11月のうちにしっかり片付けておこう、そんな感じ。

みなさま10月、そしてこの一年をそろそろ振り返りの頃、いかがお過ごしでしょうか?

具体的なお話をすると、自宅に3カ所障子を貼る建具があります。数カ所破れ、張り替えもせず哀れな見かけのまま、思うような障子紙がすぐに手に入らず、そのまま。知人にわけてほしいとお願いしてそのまま、きっと忘れてるかな〜と思うけど催促することもせず、そのまま。先を考えて、障子紙が手に入りにくいのだったら、張り替えも面倒だし、木製のブラインドにいっそうのこと変えてしまおうかと考えては、これもまたやっぱり決め手となるブラインドが見つからずそのまま。取り急ぎ、近くで手に入る障子紙で間をしのごうとホームセンターへ行くと案の定、思うようなもの見つからずそのまま・・・・。このループを何年もやってきて、ようやく先月ナチュラル・ハーモニー直営店プランツで、まさに数年前に知人にお願いをしていた月桃の障子紙を発見!ラッキーなことにアウトレット価格で購入してきました。プランツというお店は、不思議なもので私にとって還る場所みたいな感覚になる場所。よく通っていた12年くらい前は行くたびに「帰ってきたー」と両手を伸ばして深呼吸をしていたものだけれど、今では行くとその時に必要なものを手に入れることもできるけれど、それ以上に今するべきことを示唆してくれる、やっぱり変わらず「還る場所」、ありがたい存在。

みなさんにとって、そのような場所はありますか?ご自宅だったり、実家だったり、好きな国や山や海、公園だったり。きっと一人ひとりにある「還る場所」それはどこにありますか?これから見つける人もいるのかもしれませんね!

話は変わり、今年で33年が経ったサンデールームのビルには修繕したい箇所が年々増して、われながらきれいに使用してきたと自画自賛しても、老朽化にはかないません。これまで、1階を駐車場から食材店に、3階にショップを作るためビル裏の螺旋階段の改修、壁の漆喰塗り、キッチンを料理教室仕様にしたり、その後も菓子加工所にする木工事、そして2階の大掛かりのリフォームなど。この12年はどちらかというと積極的に、事業展開のたびに少しずつ改装をしてきましたが、3年ほど前から重なり合うかのように修繕工事が始まりました。修繕というのは改装に比べてちょっと地味で、ともすれば消極的とさえ感じる時もあります。とても大切な仕事でありながら新しく何かを作るより手間ひまがかかるため、修繕を喜んでしてくださる業者さんは少ないような?探すのも一苦労です。33年前のビルを建設した時の施工業者は今ではやめていたり、業種変更していたりと、2020年から少しずつ手をつけてはいるものの、これまでの改装以上に時間もお金も、それに伴う労力がかかることに驚いています。部品を予約するためにお金を払っても、部品が揃わないので入荷を待つことなんてざら。よく言われる、お金でものが買えるならばいいけれど、買えなくなる時がいつか来るなんてのはこんな感じなのか〜と少し先の未来を想像しています。

一方で、補助金というありがたい制度もありそれを活用して、仕事だけでなく事業展開やイベント開催なども見渡す限りとてもにぎわって見えます。打ち上げ花火は心躍るものですが、日常がものすごく大事で、そのためには継続性やお仕舞いに関わるサポートっていうのかな、何かを始めようとしている人だけでなく、その間もずっと、そして終わりゆくことへのサポートが実は必要だったりするのかなと思います。だから、今一方で人々はどこのコミュニティで生きるのかを必死で探して求めているようにもみえる。そういえば、街の中にある老舗八百屋さんが事業継承先を探しているというのを見つけました。あの場所に、食材店KURAできたらどうだろう?自然栽培の八百屋さんが果たして前橋の街で受け入れてもらうことができるのかな、なーんて考えてみたり。ビルを修繕しつつ、どこからか、ミッション遂行できる場から「こっちへおいでよー」の声が聞こえたら、「はい〜!」とすぐに飛んでいけるように耳をすまして場を整えておこうと思っています。