「自然栽培」とは自然の力を引きだす永続的かつ体系的な農業方式の呼称、肥料・農薬には頼らず植物と土の本来持つ力を引き出す農業です。だからと言って、耕さない草を抜かないなど放ったらかしにして、自然にあるがままの進化をただ待つことではありません。農家は長きの年月をかけ、土づくり、タネづくりを行います。肥料や農薬に頼らずに自然の潜在能力を田畑に発揮させる。植物の本来の生き方に向き合うことを「自然栽培」と呼んでいます。
このように文章にすると、固苦しいですね。でも、実のところ私と自然栽培との関わりはものすごくプリミティブなものでした。初めて自然栽培の料理を食べた時に「あれ、これはなんで美味しんだろ。他の野菜と何か違う。料理する人の腕がいいのかな」そんな感じ。自然栽培の野菜に初めて触れたときは、手で感じる質量に「あれ?なんか今まで食べていた野菜よりなんか重たい。ずっしりしている」「見た目の肌がきれい。光ってる。気のせいかな?」そして、野菜に包丁を入れた時に手に伝わる振動や、背筋がスーッとするような感覚は今もまだありありと覚えています。それまで食べていた野菜との違いは五感を通じて出会いました。それは、かなりの衝撃がありました。
当時を振り返ると、眠っていたスイッチが一瞬にしていくつか入り、料理をするのも食事をとることもその違いに気づく毎日が楽しく、興味深く、自然栽培にハマってしまいました。そして、私の身体はここちよく、心は穏やかで幸せでした。口に入れて、噛むときの食感。喉を通る時に身体が緊張せず受け入れる感覚。自然栽培を食べるようになってから、同じくして起きてくる出来事、出会いや別れなどの現象に際した時の自らの思考や決断に影響するくらい、自然栽培との出会いと関わりはわたしにとっては強烈なものでした。
五感は正直です。ドイツの詩人、ゲーテさんも五感は誤らない。誤るのは知性や判断であると言われたとか。わたしは五感を通して感動した野菜やお米、田畑や農家さん、関わる流通業者さんたちから、わたしを動かした生命の仕組みを知り得たくて、自然栽培とはなんなんだろうという学びを続けています。そして、学びにはプリミティブなよろこびがいつも一緒にあって、時には苦しくてもなんかその向こうに喜びがありそう。。な気がして、何か難しい課題に面しても、お米を炊く、お茶を飲む、料理をしたり食事をとる、心地よい肌ざわりのものを身に纏うなど。あれこれ対処せずに、自然なものにふれて、五感が導く方へ歩を進めるようにしています。
自然栽培はわたしに素直に生きることを教えてくれました。本来の自分を生きたいと願う全ての人たちへ、食べること、学ぶことをおすすめします。今こそ自然栽培の世界へ、テイスティングランチ、自然栽培から学ぶ生き方のセミナーを企画いたしました。
自然栽培食材テイスティングランチ 9月23日,30日,10月7日,14日 11時〜15時
食材店の発送作業日に合わせて、2階で野菜、調味料、加工品のテイスティングしていただくことができます。1階に並ぶ食材のお味見をしていただき、自然栽培、天然菌、食べ方、料理方法、暮らしについての質問もお答えしますのでお気軽にお越しください。いろいろな食材をお召し上がりいただきますが、食事メインの場ではありませんのでご了承ください。
自然栽培から学ぶ11回セミナー 10月21日スタート(毎月、第1、3火曜日開催)
最初に言っておきますが!タイトルに「自然栽培」がつきますが農法を学ぶセミナーではありません。「田畑で肥料を与えるのは、人の健康に対する医薬や栄養のあり方と共通の誤り」という自然栽培の考え方をベースに、身体、暮らし、心のあり方にまで応用できる本質的な学びをしていただく構成となっています。
農業従事者はもちろん、他の職業でも、生活や子育て、教育や人間関係において、人として暮らす上で対処方法やうまくいくコツやハウツーより、最も大切であろう「本質」を学ぶ場がこれまでほとんどありませんでした。人生かけて学ぶ的なそんな世界だったように思います。それが、生きるということだよなんて、言われたこともあるようなないような。そんな曖昧なまま生きて、迷って、情報に翻弄されて右往左往生きるなんて、つらいですよね。激変する社会の中で出口が見えない立ち行かないと不安な方、このままでいいのかなあと漠然とした思いの方、本質を大切して暮らしをしたいけど社会との乖離や仲間が周りにいないと孤独を感じる方に、一緒に学ぶ仲間との出会いや交流もつながり作りにもなると思い、オンラインでなくリアルセミナーを開催します。
講師は株式会社ナチュラル・ハーモニーの河名代表、自然栽培を普及のため企業して40年のパイオニア、人生を自然栽培にかける実践者です。これまでの軌跡と物語を聞くだけでも、この11回セミナーを受講する価値があり、みなさん相当驚かれますが、セミナーにはその時間も含まれてます。そして、既存の農産物や加工品、調味料がどれほど不自然かを改めて知ることになり今まで信じていたものが壊れることに躊躇する方も多いようです。でも大丈夫、創造には破壊はつきもので、そうやってアップデートしていくものです。10年20年30年前に自然食や自然療法を学んだまま、それをそのまま続けて疑問を感じ始めている方にも受講していただきたいです。地球の進化にともなう、情報のアップデートも必須ですが、地球にいる私たちは今までよりも広範囲で多角的な捉え方や、高い視座から見ることを促されている気がしています。自然栽培は昔に戻る自然回帰ではなく、昔から今を経ての次のステージへ進むことを示唆しているからです。
今だからこそ、一緒に未来を創造する仲間と出会い、ゆるやかで束縛のないオープンなつながりや居場所を求める人も多いのではないでしょうか?それは、本質的な学びをして自分の軸をつくることから始まる。わたしにとってはまた初心に還り、あの感動を伝え一緒に味わう場作りをします。多くの皆様とご一緒できることを願い、お知らせさせていただきます。