サンデールームを始めた時のこと

祖父の代から続く食堂の定休日、日曜日だけの間借りカフェ「サンデールーム」は1999年8月1日にオープンしました。すぐにわかったことは日曜日の前橋に人通りがなかったこと。

翌年1月から、近隣の会社にお勤めの方々が1時間の昼休みにさっと食べられる、ごはんと味噌汁、お惣菜をワンプレートにした日替わりランチを看板メニューにサンデールームは本格始動。「毎日でも食べられる体にやさしいお昼ごはん」というランチ名のごとく、毎日通ってくださるお客さまも増え、街中で働く人たちの社員食堂のようでもありました。

調理道具やうつわは食堂でつかっていたものを借りることにしましたが、気になるのは食材でした。父は毎朝市場で魚を、街中で懇意にしていた八百屋、肉屋、お米屋、味噌屋さんからそれぞれの食材を仕入れていました。当時の街には小さな市場もありましたが、いざ、わたしたちがカフェで使う食材を仕入れようとなって初めて、お米屋さんで売ってるお米はどこからくるのだろう?父や母が最近の野菜は昔のものと味が違う、日持ちしないとよく愚痴をこぼすけれど、何が昔と違うのだろう?と日頃うすうす感じていたことが気になるようになり、実態が分からないことと食材を選ぶ基準をわたしたちはほとんど持ち合わせていないことに気づきました。

お米、小麦粉、野菜、調味料、パンやコーヒーやお茶などランチで提供する食材について、調べることがたくさんありました。そして、知れば知るほど、毎日食べている食材についてその正体を何も知らないでいたこと、知らないのに「毎日でも食べられる体にやさしいお昼ごはん」などと言い、お客様に通っていただくのは詐欺のようだと思いました。それからはお米と野菜は無農薬の農家さんを訪ねてわけていただくようになり、サンデールーム初期は自家菜園で朝収穫した野菜をランチで提供していました。