10/19  小さいりんご

常々、日本のりんごって大きすぎると思っていて。りんごだけでなく梨にしても葡萄にしても大きすぎる。肥料を大量に使いすぎなのは食べてみてもすぐにわかります。果物が無理させられていてかわいそうに思えてくるほど、泣けてくる。見た目を立派に傷をつけずに育てられた果物に価値をおいている人たちだいぶ少なくなってきていると思うのですが・・・

例年お世話になっているところからのりんごの入荷がなくなり、11月まで入荷がないということで急遽別の農家さんに連絡し対応していただくことが出るというので仕入れに行ってきました。今年は霜の影響で花が枯れてその流れでりんごの収量は大きく減ったそうですが、収穫のタイミング次第では少しだけれどわけてくださるということで訪ねたら、手のひらにおさまるような小ぶりなりんごのコンテナを発見!勇気を出して「これがお店で売りたいんです。かわいいから!」と言ってみた。農家さんは大きく立派に育てたいから、小ぶりのりんごを売ることは嫌がるだろうなと思って。案の定、「こういうのはみんなやがるんだよ、だからジュースにする。味は変わらないし、こどもや女性いも丸かじりできていいとは思うんだけどね。バカにされるよね、こういうりんごは」と言う。だから、これが売りたい、ほしいと言っているのに・・・。「都会の人はこういうりんごのよさをわかってくれるけど、この辺りはダメだね。腕が悪い農家と思われる」と続く・・・。だから私はほしいと言っているのに!!

車で乗り付けてりんごを買いに来ている人たちもおそらく都会の人たちでたぶんカゴに入れて小さなりんごを売ったらどんどん売れていくだろうに。きっとフランスやイタリアのマルシェで見たり食べたりした小さな果物を知っているから「こういうのが美味しんだよ」と言ってくれるだろうに。そういえば、青森県の街中の市場でも小さなリンゴがコンテナで売っていていいなーと思ったな。これからはりんごだけでなく果物は小ぶりがおいしいという時代になっていくでしょう。見た目でなく口で喉で身体でおいしいものが売れていく。

ということで、今日から無肥料、無除草剤、化学農薬3回使用、米酢を水で500倍に薄めたものを2週間に一度散布しているりんご、秋映、紅玉、シナノスイートを販売します。米酢は撒くの大変なんだーと農家さん言われるので、もう撒くのやめていいんじゃないですか?って次にお会いした時に言ってみるつもり。それにしても化学農薬3回って素晴らしい。今までサンデーで売っていたのは少なくとも10回なので相当少ないです。味は気候によりサイコーとは言えませんが、無肥料の果実の美味しさは多くの方々にぜひ体感していただきたいものです。ぜひ!