サンデールームとは①で書いた通り、細々と12年くらい畑を続けていました。無知なゆえ、苗や種をホームセンターで買ったものありましたし、無農薬の種を探して買ったり、いろいろでした。ホームセンターで売っている種の袋の裏側をみると原産国が外国で違和感をもちつつも、周囲を見渡しそれが当たり前ですよ〜の空気感で日々の作業に追われてもいましたし、情報を集めのもなかなか容易ではありませんでした。そもそも、カフェのランチで使いたい食材が市場や店では売っていない、ならば作ろうとなったものの、栽培するという意識は中途半端でした。それでも、夏野菜のナスやきゅうり、ゴーヤ、紫蘇などは自家栽培できて、玉ねぎや白菜も本当に小さくしか育ちませんでしたが、近所のプロ農家さんに「そんなちっさいのしかならんかー、これやるよー」と見事に大きな白菜やら玉ねぎをいただいたけど、ぜーんぜんサンデーの畑の方が美味しくて、これはかなり勉強になった出来事でした。慣行栽培、有機栽培、もちろん自然栽培などわかっておらず、ただ感覚だけでやってみて、気づいたり、問題意識を持つきっかけになった私たちの畑でした。肥料を使わない野菜の味が美味しかったこと、実った作物の種をとって翌年蒔いたら同じような実がならないことも実体験で学びました。やつがしらは種をつなげることが上手にできて、毎年のお節料理のお煮しめに使うのが恒例でした。出汁を含ませたやつがしらは甘く濃く味付けても、淡い味に仕上げてもどちらにしても美味しく、味が決まる。素材の持ち味は大切とこの頃から実感していて、ますます美味しい農産物を育てる農家さんに会いたいと思うようになったと思います。②にも繋がりますが、美味しい農作物を育てようよりも、料理よりの立場であったことから生産者探し、食材探しへの意識の方が大きかったです。
サンデールームvol.3
