りんごを探しに

KURAのお客様から、毎年とてもニーズの多い果物、
「りんご」を探す旅にいってまいりました!

そのまま食べたり、できれば皮ごと食べたい!
ジュースにするのでたくさんほしい、
お菓子にしたい、子どもに安心して食べさせたい、
というお客様の期待にお応えできたらな~という思いを胸に、
知人の縁を頼って、青森へいってきました。

きっかけはこちらの洋梨でした。
自然栽培の農業研修の同期生である友人が
ある農家さんが販売先に困っているのを見つけて、
私に送ってくださったことで出会えた、この洋梨。

手にすると、ずっしりと重たくて、これぞ!
肥料で育ったのではないね、と実感できるたしかな洋梨。
見た目でもはっきりわかるほどのいのちを感じて、
食べたら、とても美味しかった。ほんの少しでも
満足が得られる、「おおきいいのち」を感じました。

スタッフで相談したところ、これはぜひサンデールームでも
販売させてもらえたらいいねという話になって、
すぐに農家さんへ連絡をしました。

一度目の電話では「もうありません」とお断りされました。
そっか、仕方ないなとあきらめたものの、翌朝目覚めた時に
どうしてもあきらめられない気持ちがわいてきて、
「傷があってもいいので洋梨をわけてください」と再度お願いの電話。
そしたら「では送ります」とひと言。

うれしかった反面、言葉すくない電話のやりとりがまるで
神様との電話のように感じました。余計な事は何一ついわず、
こちらの要望だけを聞いてくれる存在。やさしくて、きびしい存在。

この洋梨のやりとりをきっかけにりんごも栽培されていることを知り、
ぜひりんごの木にご挨拶に伺いたいとお願いし、行ってまいりました。

こちらの実、なんだかわかりますか?

実を落として、足でつぶしてみたら・・・びっくり!
胡桃の実でした。私、胡桃の実はじめて見ました。

毎日お世話になっている食材のこと、まだまだ知らない事ばかり。
農家さんの畑へ出向くと、教えていただく事ばかり。
勉強しなくちゃいけませんね・・・そういうと神様は言いました。

「まあ・・・知る事は大切だけど、全てを知る事はむずかしい。
 その前に自分がどう感じるか・・・じゃないですか。」

「自分が感じた気持ちはそのまま伝わります。それがたくさんの人へ
 なのか、数人の人へなのかはわからないけれど。だからまずは
 自分が美味しいと感じるか、気持ちよいのか、ですね」

聴こえのよい、やさしい言葉ではありますが、さすがのきびしい
メッセージ。さすが、神様!

食材店KURAは、「美味しい」「これは本物だと思う」と素直に、
心から感じられる食材=いのちをお届けしよう、という思いを胸に
帰路につきました。今までと同じように、違うなと思ったら容赦なく、
間違いをただして、変わっていくことも恐れません。

今回も、農家さんと食材にたくさんの勇気をいただいた、いい旅でした。

星野充子

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