産地まわり2016 ⑦くわの実ファーム

富岡市にある、くわの実ファームを訪ねました。
農園主の塚田さんとは今までに幾度かお会いしたことが
ありますが、畑を見せていただくのは初めてです。

有機栽培の農作物が8割、残り2割の面積で
自然栽培に取り組まれています。清々しい淡い緑色の
こちらの畑は燕麦をつかっての土作り。冬になると
この場所でちんげん菜やかぶが育てられるそうです。

こちらは契約先に出荷する、有機栽培の畑です。
スナックいんげん、グリンピースなどの豆類。

塚田さんは今後、自然栽培の畑を徐々に増やして
いきたいと考えていらっしゃいます。有機栽培から
自然栽培に切り替えたときに、もしかしたら出てしまう
かもしれない虫や病気のことを想定し、今から
極力肥料を投入しないようにしているそうです。

契約先からは一般的に色が濃く、見た目にも大きく、
早くたくさん出荷することを求められますが、
塚田さんは自然栽培の畑に転換していきたいプランを
しっかり伝えて、理解をしていただいたうえで、
肥料の投入を少なくしています。

夢にむかうことも大切ですが、経営が伴わない限り、
夢半ばであきらめてしまうことになりかねません。
少しずつすすめていく、この考え方こそが自然栽培的だな~と
塚田さんの畑をみてしみじみ思いました。

ついつい、いっきに物事をすすめたくなってしまう。
早くゴールにたどりつきたい、そういう気持ちが
あせりになる。

自然栽培農家、磯貝さん(右)と塚田さん(左)

私たち人間のじかんと自然界のじかんのスピードは
どうやらだいぶ差があるようです。

店から一歩外に出て、こうして産地まわりをしたり、
自然界のじかんにそっている農家さんとの会話のなかに
身をおくと、私のじかんも徐々にゆっくり、刻むリズムにも
変化がおとずれてくるようです。

桑の実ファームさんの畑、とてもとてもきもちのよい
場所でした。磯貝さんいわく、塚田さんは少年のときの
ピュアなこころを持ち続けたまま大人になった男だよ、と。

塚田さんのお野菜は今のところ不定期ではありますが
少しずつ販売させていただけることになりそうです。
全面積、自然栽培の畑になる日を目指していく塚田さんを
みなさま、どうぞ応援よろしくお願いいたします!

星野充子

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